成年後見の定期報告 期間・通帳・収支をそろえる準備

成年後見の定期報告は、担当の家庭裁判所から指定された対象期間・期限・様式で作ります。通帳の残高だけでなく、その期間に本人の生活がどう変わり、財産をどう管理したかを説明する報告です。前年の提出日をそのまま使う前に、今回の通知と必要な添付資料を確かめます。
- 提出月や報告先は担当家裁からの指定を確認する
- 基準日の財産と対象期間の収支を資料へ対応させる
- 日々の記録と重要支出の説明を年次報告につなぐ
定期報告は担当家裁の指定した期間と期限で作る

全国一律の誕生月や提出月ではない
後見人には、家庭裁判所などの求めに応じて後見事務を報告し、財産の調査に応じる義務があります。定期報告は原則年1回ですが、具体的な提出時期や方法は担当家裁の案内に従います。
| 確認欄 | 確認する理由 |
|---|---|
| 報告の対象期間 | 収支に入れる取引の始めと終わりをそろえる |
| 財産目録の基準日 | 預金・現金・負債を同じ時点で照合する |
| 提出期限と方法 | 郵送・持参等の案内を確認する |
| 様式と添付資料 | 前回の書式から変更がないか確かめる |
監督人がいる場合は報告先を確認する
成年後見監督人がいるときは、監督人への提出や事前確認などの指示も確かめます。家裁へ送れば監督人への報告も自動的に終わるとは考えず、指定された順序と控えを残してください。
財産目録は基準日時点の残高と資料を合わせる

通帳のページ不足や口座間移動に注意する
財産目録は、指定された基準日時点に本人が持つ財産の一覧です。預金は金融機関・支店・口座と残高を記入し、その金額を確認できる資料を付けます。通帳は名義・口座がわかる部分だけでなく、対象期間の取引が途切れないかも確認します。
例として、本人のA口座からB口座へ10万円を移しただけなら、本人全体の財産はその移動だけでは増減しません。両口座の明細を対応させ、年金収入や生活費の支出へ二重に数えないようにします。引き出した現金が手元に残るなら、預金の減少だけで終えず現金残高も合わせます。
負債や未分割遺産も指定様式で記載する
預金以外の不動産、保険、借入れや、本人が相続人になった未分割遺産なども、家裁の様式に沿って整理します。金額が未確認のものは、わかったふりで埋めず、確認中の理由と資料の状況を記載して相談します。
生活の変化と臨時の支出を具体的に報告する

親族へのお金と立替精算を分ける
本人の入院・施設入所、住所の変更、大きな修繕や不動産の売却などは、金額だけでなく本人の生活と管理上の理由が伝わるようにします。領収書があっても、それだけで支出の必要性がわかるとは限りません。
| 出来事 | 説明と資料の例 |
|---|---|
| 施設へ入所した | 入所日、費用、支払先、今後の収支の変化 |
| まとまった治療費を支出した | 本人のための支出内容、請求書、支払記録 |
| 親族へ送金した | 贈答か本人費用の立替精算か、相手と目的と根拠 |
期限前に終わらないときは担当へ連絡する
資料を取り寄せている間に期限を過ぎそうなら、早めに担当家裁や監督人へ状況を伝えます。足りない資料、入手の見込み、できている部分を説明し、提出方法の指示を受けてください。連絡しただけで期限が自動延長されるわけではありません。
日々の記録を同じ期間の資料として残す

初回報告や終了報告とは別に管理する
就任時の初回報告、毎年の定期報告、本人死亡等による終了時の報告は、目的と対象期間が違います。同じ残高を写して済ませず、前回の終わりから今回の終わりまでを追えるようにします。
月ごとに、通帳・収支記録・領収書を照合し、現金の残りも確認しておくと、年に一度まとめて探す負担が減ります。提出した報告と添付資料の控えも一組で残します。
大きな贈与や居住用不動産の処分など、事前の確認や許可が問題になる行為は、年次報告で事後に書けば済むものではありません。日々の判断で迷った時点で相談し、その回答と対応を記録に残してください。
関連する手順は、成年後見制度とは 親の財産管理でできることと申立ての注意点で確認できます。
よくある質問

定期報告は本人の誕生月に出しますか。
全国一律ではありません。担当家裁の指定した報告期間・提出期限・様式を確認し、監督人がいる場合は報告先も確かめます。
通帳は残高のある最終ページだけでよいですか。
家裁の案内に従い、名義や口座、対象期間の取引と残高を確認できる資料をそろえます。取引の途中ページが抜けていないかも点検します。
資料がそろわないときは提出を待ってよいですか。
無断で待たず、期限前に不足資料と入手見込みを担当家裁や監督人へ伝えてください。連絡だけで期限が延長されたと判断せず、提出方法の指示を確認します。
まず家裁の通知から対象期間・基準日・期限を一枚に控え、前回提出した報告と通帳を並べてください。足りない期間の資料を先に取り寄せると、収支の照合を始められます。