相続税の延滞税はどう計算するか 納付期限と実際の支払日を確認

相続税を期限までに納めないと、原則として法定納期限の翌日から納付日までの期間に延滞税がかかります。ただし、途中で使う税率が変わり、期限後申告・修正申告や一部納付、計算期間の特例も関係するため、日数だけでは決まりません。
2026年の延滞税は、納期限の翌日から2か月を経過する日まで等の期間が年2.8%、その後が年9.1%です。申告書、納付日、未納の本税額をそろえ、該当期間を分けて確認します。
- 法定納期限と期限後申告等の納期限の違い
- 2026年の率を使う日割り計算と端数処理
- 一部納付や特例を反映し計算手順と納付日を確認する方法
延滞税は法定納期限と申告後の納期限を分けて計算する

相続税は原則として、相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内に申告・納付します。この通常の納付期限と、期限後申告等により生じる「納期限」を区別します。
期限内と期限後や修正申告で分岐する
国税庁の延滞税の説明では、期限後申告・修正申告の場合の納期限は、申告書を提出した日です。延滞税が発生し始める法定納期限と、低い率を適用する期間の区切りに使う納期限が、いつも同じになるわけではありません。
そのため、元の期限から何年も経って修正申告したからといって、全期間へ高い率を機械的に掛けるのは誤りです。元の申告日、修正申告日、納付日を時系列で示し、期間の特例も確認します。
2026年分は年2.8%と9.1%を期間ごとに使う

2026年1月1日から12月31日までの期間について、低い率は年2.8%、高い率は年9.1%です。2025年は年2.4%・8.7%であり、古い記事の率を2026年分へそのまま使わないでください。
年をまたぐと年別の率へ分ける
| 2026年に該当する期間 | 延滞税の率 | 区分の確認 |
|---|---|---|
| 納期限まで、および納期限の翌日から2か月を経過する日まで | 年2.8% | 期限後申告等の納期限にも注意 |
| 上記の2か月を経過した日の翌日以後 | 年9.1% | 高い率に切り替わる日を特定 |
説明用に、本税100万円について2026年の低い率が適用される30日分だけを計算すると、100万円×2.8%×30日÷365日=約2,301円です。ほかの期間がなく、最終的な100円未満の端数を切り捨てる例なら2,300円となります。
実際は、計算の基となる本税の1万円未満や、延滞税全額が1,000円未満の場合等の取扱いもあります。複数の期間の途中で丸めたり、うるう年だから366日で割ったりせず、公式計算の手順に従います。
一部納付と計算期間の特例を反映する

本税を一部納めた場合は、その後の未納額が変わります。100万円のうち40万円を先に納めたのであれば、全期間を100万円のまま計算するものではありません。納付ごとの日付と金額が必要です。
申告内容と不正の有無で対象期間が変わる
期限内申告後に一定期間を経て修正申告した場合など、延滞税の計算に算入しない期間があることがあります。偽りその他不正の行為がある場合の除外や、遺産分割等を理由とする相続税固有の特例もあり、長期間を単純な掛け算で確定しないでください。
特例に当たりそうなときは、元の申告書、修正理由、分割日等を示します。特例がありそうという理由で、本税の納付まで待つのではなく、税務署や税理士へ早く確認します。
計算手順を照合し納付と猶予の相談を進める

国税庁の「延滞税の計算方法」で、納期限や申告の種類に応じた計算手順を確認します。同ページの入力計算画面は所得税と個人事業者の消費税等が対象で、相続税には対応していません。相続税の実際の計算額や、複数回の納付・期間の特例がある場合は、申告書と納付記録を税務署の徴収担当へ示して確認してください。
延納の利子税とは別の負担
延滞税は期限を過ぎた納付に対する負担です。延納が認められた場合の利子税や、無申告・過少申告等に関する加算税とは異なります。一つを計算しただけで、追加の負担がすべて分かるわけではありません。
一括納付が難しいなら、手元資金と入金予定、財産の内容をまとめて、納付や猶予制度の相談を早めに行います。申告書を出すことだけでは延滞税の計算は止まらず、納付の段取りも必要です。
関連する確認:相続税を申告しないとどうなる 無申告の税金と期限後申告の進め方。
よくある質問

2026年の相続税の延滞税率はいくらですか
納期限までと、納期限の翌日から2か月を経過する日まで等は年2.8%、その後は年9.1%です。申告の種類と期間の特例も確認します。
修正申告の日まで全期間に高い率がかかりますか
そうとは限りません。期限後・修正申告の納期限は申告日で、計算に算入しない期間の特例もあるため、元の申告日から時系列で確認します。
相続税を申告すれば延滞税は止まりますか
申告だけでは納付済みになりません。未納の本税について納付日までの計算が必要となるため、申告と納付の両方を進めます。