遺言書情報証明書を取得するには 請求書と戸籍の準備から受取まで

不動産登記のオンライン申請と紙資料を示すイメージ

法務局に保管された親の遺言を相続手続きに使うときは、遺言書情報証明書を請求します。届いた通知だけで遺言の全文が分かるわけではなく、原本を相続人へ返してもらう手続きでもありません。

請求できる資格、請求書と添付資料、省略できる欄、郵送と窓口の違いを順に確認します。通知が出ている場合の省略を先に調べると、不要な戸籍の再取得を減らせます。

この記事でわかること
  • 通知と遺言書情報証明書や保管事実証明書を区別する
  • 請求資格と省略条件を請求書の欄へ対応させる
  • 全国の取扱保管所で郵送又は予約来庁で請求する
目次

保管通知と情報証明書と保管事実証明書を分ける

取引記録を保管するファイルと資料
受け取るもの分かる内容と役割
指定者通知等関係する遺言の保管を知らせる通知。全文の証明ではない
遺言書情報証明書遺言書の画像情報が全て印刷された証明。各種相続手続きに使用
遺言書保管事実証明書請求人との関係に応じた保管の有無等を確認。全文は載らない

遺言書情報証明書は1通1400円、保管事実証明書は1通800円で、使う目的と手数料が違います。全文を金融機関へ示したいのに、保管事実だけの証明書を請求しないようにします。

遺言者が通知先として指定したことと、遺言書情報証明書を請求できる立場であることも別です。通知を受け取った理由と請求する資格を確認してください。

請求人の資格と死亡の事実を資料で示す

手続きの期限を確認するカレンダーと資料

情報証明書の交付は、遺言者の死亡後に、相続人、受遺者等、遺言執行者等、又はその法定代理人が行います。親が生きている間に、子が相続人になる予定というだけで全文を取得する手続きではありません。

任意代理人による請求はできないため、委任状があれば誰でも代わりに請求できるとは扱いません。相続財産清算人等の別の法律上の資格で手続きする場合は、その資格を示す資料を保管所へ確認します。

一般の相続人が初めて請求する場合は、法定相続情報一覧図又は連続する戸籍等、相続人の住所資料などを確認します。兄弟姉妹が相続人なら調べる戸籍の範囲も広がるため、請求人と故人の戸籍一通だけで足りるとは限りません。

戸籍や一覧図と関係者の住所を請求書に対応させる

家族関係を整理する戸籍と図の資料

請求書には、請求人又は法定代理人、遺言者、相続人等の情報を対応させます。手元の通知にある保管番号等と、戸籍や住所資料で確認する情報を分けて記入します。

一方、法務省は一定の場合の記載・添付の省略を案内しています。情報証明書の請求で使う条件と、保管事実証明書の条件を取り違えないことが重要です。

情報証明書を請求する際の状況省略を確認する範囲
指定者通知等の発出、証明書の交付、相続人等の閲覧等がある遺言者の最後の住所・本籍・死亡年月日の記載を省略できる場合
関係遺言書保管通知が発出されている相続人の氏名等の記載、相続人と住所を証する資料等の添付を省略できる場合
請求人の資格資料を省略したい相続人としての省略は一次相続人を証する部分に限る。ほかの資格まで一律省略しない

指定者通知があるだけで戸籍や住所資料をすべて省けるという表ではありません。相続人の死亡により次の人が請求する場合などは、今回の資格に必要な資料を改めて確認します。

窓口受領時の本人確認なども、相続関係の資料省略とは別です。通知の種類を保管所へ伝え、記入する欄と添付する資料の二つの一覧を作ってください。

全国の取扱保管所へ郵送か予約来庁で請求する

提出書類を照合するための紙資料と筆記具

交付請求は全国どこの遺言書保管所でも行えます。保管した元の法務局にしか請求できないのは、原本閲覧等の別の場面と混同しないようにします。

郵送なら請求書、必要な添付資料、収入印紙、返信用封筒と切手等を現行案内でそろえます。返信先は請求人又は法定代理人の住所が基準となるため、便宜上の家族宅へ自由に送れるとは決めないでください。

窓口へ行く場合は予約を取り、顔写真付きの官公署発行の身分証明書を持参します。郵送受領の場合にその窓口提示資料が不要であることと、請求書の添付資料まで不要になることは別です。

電話番号や記名欄の漏れ、請求人の資格と添付の不一致を送付前に点検します。訂正や追加確認の時間もあるため、来庁すれば必ずその場ですぐ受け取れるとは考えないようにします。

交付後の通知と銀行や登記の提出を確認する

贈与の合意を記録する契約書類

証明書を受け取ったら、遺言者、対象の遺言、全ページを確認します。保管原本は返還されず、この証明書を原本の代わりに相続手続きで使います。法務局保管の遺言には家庭裁判所の検認は不要です。

誰かが情報証明書の交付を受けると、ほかの相続人等へ関係遺言書保管通知が行われます。一人が取得すれば、家族全員分の銀行や登記の手続きまで自動的に終わるという意味ではありません。

提出先が原本と写しのどちらを求めるか、返却できるか、必要部数を確認して管理します。保管や証明書の交付は内容の有効性を保証するものではなく、解釈や効力に争いがあれば別に専門家へ相談します。

遺言の取得中でも、相続税の申告などの期限が自動的に延びるわけではありません。請求日、不足資料、受領日と各提出先の進み具合を一覧にして進めてください。

よくある質問

疑問点を調べるための本とメモ

遺言書情報証明書は親の生前に子が取れますか

相続人等の情報証明書交付手続きは遺言者の死亡後です。将来相続人になる予定というだけで、生前に全文を取得することはできません。

通知が来ていれば戸籍はすべて不要ですか

通知の種類と請求資格によります。遺言者欄の記載省略と相続関係資料の添付省略を分け、関係遺言書保管通知の条件等を確認します。

保管した法務局まで行く必要がありますか

情報証明書の交付請求は全国の遺言書保管所で郵送又は来庁によりできます。原本閲覧の場所の条件とは異なります。

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