贈与税は延納できるか 申請の条件と期限や分割払いの注意点

贈与税は延納できるか 申請の条件と期限や分割払いの注意点

贈与税は延納できるか 申請の条件と期限や分割払いの注意点のイメージ

贈与税を一度に納めることが難しい場合、一定の要件を満たせば、5年以内の年賦で納める延納を申請できます。申告書を出すだけで自動的に分割払いになる制度ではありません。

延納には利子税がかかり、担保が必要な場合もあります。贈与を受けた財産が不動産等で手元の現金が少ないときは、納付期限前に不足額と申請条件を確認してください。

この記事でわかること
  • 贈与税の延納は税額10万円超と金銭納付が困難な事情などが必要
  • 担保不要は延納税額100万円以下かつ期間3年以下の両条件で判断する
  • 贈与税には物納がなく期限前に延納申請と資金計画を進める
目次

贈与税の延納は税額と納付困難の条件を満たして申請する

贈与税の延納は税額と納付困難の条件を満たして申請するに関する資料のイメージ

税額が10万円を超えれば必ず延納できるわけではない

贈与税は原則として金銭で一括納付します。延納を受けるには、申告による納付税額が10万円を超えること、一括納付が難しい理由があること、原則として担保を提供することなどの条件を満たして申請します。

納付が難しいかは、単に贈与された財産が現金ではないという説明だけでは決まりません。納税に充てられる現金や資産、収支等を理由書で明らかにし、所轄税務署が審査します。

分割払いと申告期限の延長を区別する

贈与税の申告と納付は、通常、贈与を受けた翌年2月1日から3月15日までです。延納を申請しても、贈与税申告の作成や必要な届出を後回しにできるわけではありません。

手続き全体と精算課税の選択を確認する場合は、相続時精算課税の届出と贈与税の計算も参照し、利用する制度と納め方を別の欄で管理します。

延納は原則5年以内で利子税と担保を確認する

延納は原則5年以内で利子税と担保を確認するに関する資料のイメージ

贈与税の延納期間は原則として5年以内

相続税では財産構成により長い延納期間が設けられていますが、その期間を贈与税へ当てはめることはできません。贈与税の延納は、一定の条件の下で5年以内の年賦となります。

納付額と収入の見込みから、毎年支払える金額を確認します。贈与された不動産を賃貸する予定でも、家賃収入をそのまま返済原資とせず、修繕費、税金、空室等を差し引いて検討してください。

担保が要らないのは二つの条件を同時に満たす場合

延納税額が100万円以下で、かつ延納期間が3年以下なら担保は不要です。税額100万円以下なら5年間でも必ず担保不要、という制度ではありません。

担保が必要な場合は、土地や建物等が担保として適切か、既存の抵当権、登記等の書類を確認します。自分の財産以外を担保とする場合は所有者の手続きも必要になります。

利子税は適用年の特例割合で確認する

法定の利子税率は年6.6%ですが、各年の延納特例基準割合に応じた特例割合が適用される場合があります。「延納なら常に6.6%」「昔の低い割合がずっと続く」のどちらとも決めないでください。

納税額が減る制度ではなく、分割に伴う費用が加わる制度です。税務署の計算資料で、元本に当たる各年の納付額と利子税を分けた計画を確認します。

納付期限までに申請書と理由書を提出する

納付期限までに申請書と理由書を提出するに関する資料のイメージ

延納申請書と金銭納付を困難とする理由書を作る

納期限又は納付すべき日までに、延納申請書へ必要な担保提供関係書類等を添付し、所轄税務署長へ提出します。まず国税庁の現行様式を確認し、贈与税用の申請書と理由書を選びます。

理由書では、現金や換金可能な資産、生活や事業に必要な支出、納付可能額等を資料に基づいて整理します。書いた金額を後から確認できるよう、残高や収支資料も対応させます。

準備するもの確認する内容
贈与税延納申請書税額と希望期間や分納額
金銭納付を困難とする理由書資産や収支と一時納付可能額
担保目録と提供書類財産の権利関係と担保適格性
贈与税申告書の控え納税額と計算の根拠
申請と提出の控え期限と受領記録

担保書類が間に合わない場合も期限前に確認する

一定の届出で担保関係書類の提出期限を延ばせる場合がありますが、申請自体の期限を自由に延ばす制度ではありません。どの書類が不足するかと取得見込みを、先に税務署へ伝えてください。

申請しただけで必ず許可されるわけでもないため、却下又は一部許可となる可能性を含め、代わりの資金を検討します。

物納はできないため贈与前に納税資金を計画する

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贈与された土地で税金を払う物納はできない

物納は、一定の相続税について所定の条件で認められる制度です。贈与税には物納の制度がないため、贈与された土地を税務署へ渡せば納付を終えられると考えないでください。

延納を利用しない場合も、借入れ、ほかの資産の換金、贈与財産の売却等を比較します。売却には譲渡所得税等が生じる場合があるので、売値全額を納税へ使えるとは限りません。

贈与した親が税金を払う場合は追加贈与を確認する

贈与税の納税者は基本的に受け取った人です。親が子の贈与税を負担するため現金を追加で渡すなら、その資金についても贈与税の検討が必要です。

借りた形にする場合も、契約書だけでなく返済能力と実際の返済が必要です。資金の性質を曖昧にしたまま申告税額を支払わないようにします。

不動産の贈与では取得時の費用も先に試算する

贈与税だけでなく、登録免許税や不動産取得税、登記費用などが生じることがあります。現金のない状態で不動産を先に移すと、贈与税の納付以外にも支出が重なります。

不動産を生前贈与する場合と相続する場合の比較を使い、移転費用と税引き後に残る資金を同じ表で確認してください。

許可後も分納額と期限を継続して管理する

延納が認められたら、許可内容、各年の納付日、利子税、担保の条件を保管します。資金繰りが変わった場合は、納付を止めてからではなく、条件変更等を相談できるか早めに税務署へ確認します。

まだ贈与を実行していないなら、まず税額と納税原資を計算してください。受け取る財産の額だけでなく、申告時に必要な現金まで用意できる形にしてから、贈与の時期と内容を決めます。

よくある質問

よくある質問に関する資料のイメージ

贈与税が10万円以下でも延納できますか

この延納制度は、申告による納付税額が10万円を超えることが要件です。ほかの納付方法や利用できる相談制度を税務署へ確認します。

100万円以下なら担保なしで5年間延納できますか

担保不要には延納税額100万円以下と延納期間3年以下の両方が必要です。5年の申請で当然に不要になるわけではありません。

贈与された土地を物納できますか

贈与税には物納制度がありません。金銭での納付を前提に、延納、借入れ、売却などを比較します。

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