相続放棄の照会書が届いたら 回答前に振り返る財産と行動

相続放棄の照会書が届いたら 回答前に振り返る財産と行動のイラスト

相続放棄を申し立てた後に照会書が届いたら、記入例をそのまま写すのではなく、自分の意思と、相続を知った時期や財産に関わった行為を確かめて回答します。返送期限は、届いた書面の指示を優先してください。

照会書や回答書の様式、照会を行うかどうかは裁判所や事案で異なります。回答を返した段階と、放棄が受理された段階も別なので、申述書から結果通知までの記録を残しておきます。

目次

照会書は申述内容と放棄までの事情を確認する書面

意思と合意を残す書類と封筒

照会書は、申述書の内容や、本人が本当に相続放棄をする意思を持つかを家裁が確認するための書面です。申述を出し直すよう求められたとは限りません。

届かない運用や書面の違いもある

家裁によって質問の形式や同封資料は違い、照会が省略されるケースもあります。必ず何日後に届くと決まっているわけではありません。連絡がなく心配な場合は、申立先へ事件番号を伝え、書面の受領や進行状況を問い合わせます。

回答しても受理が確定するわけではない

回答を返せば必ず受理されるという書面ではありません。家裁は申述の内容や事情を検討し、追加の説明を求める場合もあります。答えを有利に見せることより、申述書と回答書の事実が食い違わないよう確認することが大切です。

死亡と自分の相続を知った時期を分けて振り返る

期限を確かめるカレンダー

原則3か月の期間は、自分のために相続が始まったことを知った時から進みます。亡くなった日、死亡を知らされた日、自分が相続人になった事情を知った日を分けて振り返ります。

通知や戸籍と郵便物の日付を確認する

死亡の連絡、戸籍の取得、先順位者の放棄を知らせた手紙、債権者からの請求書などを日付順にします。「何となく秋ごろ」と記憶だけで書くより、どの資料でいつ何を知ったかを確認すると、経緯を説明しやすくなります。

債権者の請求で初めて知った事情を具体的に書く

亡くなったことを以前から知っていたが、後に借金を知った場合は、借金を知った日がいつでも新たな起算日になるとは限りません。なぜ以前は財産や債務がないと考えたかを含め、期間を過ぎている疑いがあれば弁護士へ相談します。

引出しや処分と支出の内容を資料から確かめる

費用の支払記録と領収書

財産の引出しや売却、遺品整理などを尋ねられたら、行為をした日、誰のお金か、金額や品物、目的を具体的に確認します。法律上の評価が分からないからといって、行為をなかったことにしないでください。

財産を使った日と用途や金額を残す

相続財産の処分は単純承認とみなされる原因になり得ます。一方、保存行為などは区別されます。少額だから必ず安全、高額だから必ず不受理という単純な線引きはできません。通帳、領収書、売却明細、家族とのやり取りを残して説明します。

葬儀や遺品整理も一律に安全とは答えない

葬儀費用や通常の遺品整理も、内容や財産の性質によって検討が必要です。親の預金を使ったのか、自分の資金で支払ったのかを分けます。行為が放棄へどう影響するかは、書式を案内する家裁への問い合わせとは別に、弁護士へ確認してください。

調査自体がまだ不十分なら、預貯金や不動産の照会先を整理します。調査に時間がかかることと、放棄の期限が延びることは別です。

振り返ること確かめる資料
相続を知った時期死亡の連絡・先順位者の放棄通知・戸籍
債務を知った経緯請求書・郵便封筒・契約書
財産に関わった行為出金明細・領収書・売却や処分の記録
回答の手続き事件番号・返送期限・同封資料の指示

分からない点は確認して期限内に自分の意思で回答する

提出書類を照合するファイル

回答書は、実際の事情を家裁へ伝えるためのものです。他人の回答例に近づけようとして日付を変えたり、不明な事実を断定したりしないことが基本になります。

記憶だけで事実を埋めない

覚えていない場合は、手元の資料を調べ、確認できたことと確認できないことを分けます。不明な理由をどう書くかや追加資料を添える方法は、担当係へ確認します。法律上の判断が必要なら、現在の資料を持って弁護士へ相談してください。

返送期限や同封書類は担当家裁に確認する

書面に記載された返送期限、提出方法、署名押印、同封する資料を点検します。確認に時間が必要なときは放置せず、期限前に家裁へ連絡します。連絡しただけで自動的に延長されたと考えず、担当係の指示を記録します。

印鑑についても、届いた回答書と同封の注意書きを優先します。申述書と同じ印を求める指示があればそれに従い、印が分からない、押し直したい、本人が署名できないときは返送前に担当係へ確認してください。ほかの家裁の見本を見て、実印や印鑑証明書が一律に必要だと決めないようにします。

回答書の写しと送付記録を受理結果まで残す

記録を保存するファイル

提出前に回答書をコピーし、添付した資料と送付の記録を残します。後の追加照会や、債権者から質問を受けたときに、どの事実を説明したかを確認できるようにするためです。

追加照会と受理通知を区別する

「申述書を提出した」「照会に回答した」「受理の通知を受けた」は、それぞれ異なる状態です。回答を送った直後に放棄が完了したと扱わず、結果の通知まで確認します。家裁から追加の照会があれば、事件番号を確認して対応してください。

債権者への連絡では結果を正確に示す

受理された後も、民事訴訟で放棄の効力が争われる問題とは区別します。借金の請求先へ伝える際も、申述中か受理後かを正確に示します。今は届いた照会書の返送期限を確かめ、時系列と財産に関わった行為の表を作るところから始めてください。

よくある質問

疑問を調べる本と資料

照会書が届かなければ手続きは失敗ですか

そうとは限りません。照会の有無や送付時期は裁判所や事案で異なります。申立先へ事件番号を伝えて状況を確認してください。

記入例と同じ回答にすれば受理されますか

受理を保証する正解例はありません。自分の意思と実際の事実を、申述書や資料と一致するように回答してください。

期限までに事実を確認できないときはどうしますか

期限前に担当家裁へ連絡し、不明な点と確認状況を伝えて指示を確認します。自分で期限が延びたと判断せず、法的な疑問は弁護士にも相談してください。

相続対策について問い合わせる
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次