相続の弁護士費用はいくら 着手金と報酬や見積もりの見方

相続の弁護士費用は、依頼する手続きと財産の規模、争点によって変わります。相談だけの料金と、交渉や調停を任せる料金は別なので、まずどこまで依頼する見積もりかを確認することが大切です。
着手金が低くても、報酬金の計算対象が広ければ総額は高くなる場合があります。契約前に、費用の項目と計算の基になる金額をそろえて比べましょう。
- 相談料と着手金や報酬金の違いがわかる
- 経済的利益と追加費用から総額を確認できる
- 費用の支払いが難しい場合の相談方法がわかる
相続の弁護士費用は相談料と受任後の費用を分ける

| 項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 相談料 | 時間単位や無料相談の条件 |
| 着手金 | 依頼時の費用と不成立時の扱い |
| 報酬金 | 成果の定義と計算対象や料率 |
| 実費等 | 印紙や郵便 鑑定 交通費 日当等 |
全国一律の報酬額が決まっているわけではない
弁護士費用は、各事務所の報酬基準と委任契約によります。過去の基準や記事内の料率を見ても、その額で必ず依頼できるとは限りません。消費税を含む表示かも確認します。
初回相談が無料でも、その後の資料調査や書面作成まで無料という意味ではありません。有料へ切り替わる時点と、依頼を決めなくても発生する費用を最初に聞いてください。
着手金は結果が出なくても発生することがある
着手金は、受任した事件に取り組むための費用です。希望する結論が出なければ必ず返ってくる費用とは考えず、中途解約や担当変更の精算条項を確認します。
報酬金にも、解決時の成果をどのように算定するかの定めがあります。現金を受け取らず不動産を取得する場合も、支払いに必要な現金を用意できるか考えておきましょう。
報酬金の経済的利益に何を含めるか確認する

遺産全体と自分の取得額や増額分は違う
見積もりでいう経済的利益が、遺産全体、自分の取得額、争いによって増えた部分のどれを指すかを確認します。同じ料率でも計算対象が違えば支払額は大きく変わります。
不動産の評価額、債務控除、すでに取得済みの財産をどう扱うかも重要です。家族の話し合いで使った評価と、報酬計算に使う評価が同じとは限りません。
仮の条件を当てはめて支払額を試算する
例えば、契約上の着手金を税込33万円、報酬金を経済的利益の11%、その利益を1,000万円と仮定します。この場合、報酬金110万円と着手金の合計は143万円で、実費等は別です。
これは計算の仕組みを見るための仮定で、相場や依頼先の料金を示すものではありません。同じ利益を200万円とする契約なら報酬は22万円となるため、率だけでなく基になる額を確認する必要があります。
交渉から調停や訴訟へ進む場合の追加費用を聞く

手続きが変わるごとの契約範囲を確認する
交渉だけの契約で始めた場合、家裁の調停へ進むと着手金等が追加になることがあります。調停不成立後の審判、遺言の無効等を争う訴訟も、どこまで含むかを確認します。
すべてを一律に訴訟まで進めるわけではありません。遺産分割と別の民事上の争点を分け、現在の依頼目的と、次の段階へ進む判断時期を聞いておきます。
鑑定と遠方対応や専門家費用も見込む
不動産の評価鑑定、医療記録の取得、戸籍や登記、遠方の裁判所への移動などで費用が増えることがあります。税理士や司法書士へ別に依頼する費用も、弁護士報酬と分けて考えます。
一定額を超える実費を使う前に連絡をもらえるか、精算書が出るかも確認します。依頼後に総額が見えなくなるのを防ぐため、追加費用の承認方法を書面に残してください。
支払いが難しいときは法テラス等の条件を確認する

法テラスの民事法律扶助には、一定の条件の下で無料法律相談や弁護士費用等の立替えを受ける仕組みがあります。収入と資産等の基準や事件の内容について審査があり、誰でも無条件に使える制度ではありません。
立替えは原則として返済が必要
立替制度は、費用がすべて免除される意味ではありません。原則として返済が必要で、返済猶予や免除の条件は別に確認します。今後取得する遺産等がある場合も、利用や精算にどう影響するか相談してください。
事務所によっては分割払い等を相談できる場合もありますが、利用できるとは限りません。契約前に支払時期と総額を確認し、支払いの見通しを立てます。
依頼の目的と見積もりの条件をそろえて比較する

相談時には、遺産の概算、相続人、争っている金額や財産、希望する解決をまとめます。全財産を調べてほしいのか、代償金の交渉だけを任せたいのかを具体的に伝えてください。
見積もりは、着手金、報酬の算定対象、手続き移行の追加料金、実費、税、解約時の精算を同じ項目で比べます。金額だけでなく、説明の分かりやすさや担当者との連絡方法も確認します。
最初に聞きたいのは「私のケースで、何を成果として報酬を計算しますか」という点です。具体的な財産の例を当てはめてもらうと、契約後の認識のずれを小さくできます。
関連する準備は、同居する兄弟がいる実家の相続も参考にしてください。
よくある質問

相続の弁護士費用は遺産の何パーセントですか
一律の率はありません。料率だけでなく、遺産全体や取得額など何を計算対象とするかを委任契約で確認します。
着手金は負けたら返ってきますか
希望する結果が出なければ当然に返金される費用ではありません。中途解約を含む精算の定めを契約前に確認してください。
お金がない場合は依頼できませんか
法テラスの立替制度等を利用できる場合があります。収入と資産等の条件や返済の扱いを相談してください。