国債を相続したらどうするか 名義変更と換金の手続きや必要書類

国債を相続したらどうするか 名義変更と換金の手続きや必要書類

国債を相続したらどうするか 名義変更と換金の手続きや必要書類のイメージ

親の国債が見つかったら、最初に国債の種類と保管先を確かめます。銀行や証券口座の個人向け国債と、償還金の賦札が付いた紙の記名国債では、手続きをする窓口が違います。

個人向け国債は保有を続けて相続する方法だけでなく、中途換金して現金で分ける方法もあります。家族でどちらを選ぶかを決める前に、取扱金融機関へ残高と必要手続きを確認します。

この記事でわかること
  • 個人向け国債は取引金融機関で移管か換金を相談する
  • 発行1年以内でも保有者死亡による中途換金の特例がある
  • 紙の記名国債は券面と支払場所を確かめて手続きする
目次

国債の種類と保管している金融機関を確認する

国債の種類と保管している金融機関を確認するに関する資料のイメージ

取引残高報告書で銘柄と金額を確かめる

銀行や証券会社の取引残高報告書には、国債の種類、回号、額面、満期などが記載されます。普通預金の通帳だけでは保有状況が分からない場合があるため、証券の報告書も探します。

個人向け国債には変動10年、固定5年、固定3年がありますが、ほかの利付国債などもあります。種類が違えば換金や評価の考え方が異なるので、すべて同じ「国債」として処理しないようにします。

金融機関が複数なら、それぞれに保有がないか確認します。口座の所在が分からない段階では、親の財産の調べ方にある郵便物や取引資料の確認から始めると照会先を絞れます。

紙の国債は券面を捨てず支払場所を見る

紙の証券が見つかった場合、個人向け国債の口座残高と同じ手続きとは限りません。表裏の表示と、償還金を受け取る支払場所を確認し、券面を保管します。

額面だけで価値が残っていると決めず、残っている賦札や償還の状況を窓口に確認します。古い証券でも自己判断で廃棄せず、名義変更や未受領金の手続きが必要かを尋ねます。

個人向け国債を保有したまま相続する手続きを進める

個人向け国債を保有したまま相続する手続きを進めるに関する資料のイメージ

国債を子2人に分ける例で、ひとりは保有継続、もうひとりは換金を望むこともあります。その場合、どの回号を誰が取得するか、換金してから分ける部分はどれかを先に整理し、金融機関で実行できる方法を確認します。

相続する人の口座開設に日数がかかる場合は、死亡連絡、残高証明の請求、受入口座の準備を並行できるかを尋ねます。全員の口座が完成するまで財産調査も止める必要があるとは限りません。

振込先へ実際に入った金額と国債の残高を同じ一覧で照合し、移管済みと換金済みの対象を重ねて記載しないようにします。

相続人側に受入れできる口座が必要になる

個人向け国債は、相続人の口座へ移管して保有を続けることができます。財務省は1万円単位での相続を案内していますが、金融機関での取扱いは個別に確認が必要です。

受け取る人が国債を扱える口座を持っているかを調べ、必要なら相続手続きと並行して準備します。別の銀行や証券会社の口座へそのまま移せるとは限らないので、移管先も先に相談します。

例えば子2人に分けるなら、どの回号をどれだけずつ受け取るかを決めます。同じ額面でも利率や満期が違えば将来の受取内容が異なるため、額面の合計だけで分けると決めないようにします。

書類は預金相続と同じ範囲とは限らない

亡くなった人の戸籍、相続人を確認する資料、遺言書や遺産分割協議書、所定の依頼書などを案内に沿って用意します。銀行で買った国債でも、普通預金の解約依頼書だけで完了するとは限りません。

遺言書に国債が記載されている場合は、取得者と執行者の権限を確認します。協議で分ける場合も、商品と金額を特定できる資料を用意してから書面を作ると、記載漏れを減らせます。

現金で分ける場合は中途換金の条件を確かめる

現金で分ける場合は中途換金の条件を確かめるに関する資料のイメージ

死亡による特例は発行から1年以内にも使える

個人向け国債の通常の中途換金は、原則として発行から1年を経過してから可能です。ただし、保有者が死亡した場合は、換金できない期間中でも相続人による中途換金の特例があります。

特例の申請には、相続人であることを証明する資料などが必要です。死亡連絡をしただけで自動的に換金されるわけではないため、取扱金融機関へ特例の利用を申し出ます。

発行1年以内だから納税資金にできないと思い込む前に、対象となる国債の回号と保有者の死亡を伝えて相談します。一方、個人向け国債以外の商品へ同じ条件を当てはめないようにします。

換金額と相続する額面は一致するとは限らない

中途換金では、所定の中途換金調整額や経過利子などが関わります。死亡の特例が使えることは、いつ換金しても額面に利子を全額足して受け取れるという意味ではありません。

実際の受取額は、取扱金融機関で計算を確認します。家族に分配する金額や納税に使える金額を決めるときは、額面だけで予定を組まないようにします。

方法向いている目的事前に確認すること
保有を続ける利子と満期償還を引き継ぎたい受入口座と回号ごとの配分
中途換金する現金で分けたい 納税等に使いたい換金可能時期と調整後の受取額
紙の記名国債を引き継ぐ残りの償還金を受け取りたい支払場所と記名変更の資料

利払いの前後は残高と入金の両方を照合する

相続手続き中に利払日が来る場合、国債の残高だけでなく利子の入金先も確認します。死亡前後のどの期間の利子か、どの口座に入ったかを記録して、家族への分配漏れを防ぎます。

中途換金の申込みから受取までにも日数がかかります。財務省の一般案内はおおむね3営業日後としていますが、相続書類の確認が終わる前の申出から3日で受け取れる保証ではありません。

税申告や支払いが迫っている場合は、相続手続きの審査と換金処理の両方にかかる日数を金融機関へ確認します。現金で必要な時期を先に伝えると相談しやすくなります。

紙の記名国債は支払場所で記名変更する

紙の記名国債は支払場所で記名変更するに関する資料のイメージ

賦札が残る場合は相続人が償還金を受け取れる

財務省は、記名者が死亡しても賦札が残っていれば、記名を変更して民法上の相続人が償還金を受け取れると案内しています。窓口は原則として券面の償還金支払場所です。

準備するものは、国債の現物、所定の記名変更請求書、死亡を確認する資料、先順位の相続人であることが分かる戸籍などです。印鑑や本人確認書類の扱いは、賦札の表示などで異なります。

支払場所を変える場合も合わせて相談する

遠方に住んでいる場合は、記名変更と支払場所変更を同時に進められるかを相談します。券面を郵送する前に、受付できる窓口と必要書類、返送方法を確認しておきます。

紙の記名国債は、個人向け国債の1万円単位の移管や換金と同じ説明では進められません。窓口へは国債の名称と券面の表示を伝え、対象を特定して案内を受けます。

相続税の評価額と入金後の分け方を確認する

相続税の評価額と入金後の分け方を確認するに関する資料のイメージ

額面と売却代金と相続税評価額を区別する

国債の額面、換金して受け取った金額、相続税申告に使う評価額は同じとは限りません。種類や取得時点に応じた評価が必要なので、死亡日時点の残高と商品内容の資料を残します。

相続税の有無は国債だけでなくほかの財産を合わせて確認します。相続税がかかる財産額の目安を参考に、換金によって預金へ移った金額と国債を重複して財産一覧へ記載しないようにします。

換金の合意と家族への分配記録を残す

現金で分ける場合は、誰が換金を申し出て、どの口座で受け取り、どう分配するかを決めます。代表者への入金だけで全額がその人の取り分になるわけではありません。

最初に行うのは、取引残高報告書または券面を確認し、保有する国債の種類を特定することです。そこから金融機関へ移管と換金の条件を尋ね、家族の目的に合う方法を選びます。

よくある質問

よくある質問に関する資料のイメージ

国債は相続時に必ず換金しますか

必ずではありません。個人向け国債は相続人の口座へ移管して保有を続ける方法もあります。

発行から1年以内の個人向け国債も換金できますか

保有者が死亡した場合には中途換金の特例があります。相続人の資格を示す資料などを取扱金融機関へ確認します。

古い紙の記名国債はどこへ相談しますか

券面の償還金支払場所を確認して相談します。賦札が残る場合の記名変更などを案内してもらいます。

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